はじめに 管理職になることを考えただけで具合が悪くなる
貴方は管理職にならないかと言われた時に断ったことはありませんか。
もしくは管理者をやっていて、本当はしんどくて辞めたいと思ったりしていませんか。
実際に管理職になりたくないと言う人は多くなってきています。
高橋克徳さんの『みんなでつなぐリーダーシップ』から引用すると
「わたしは管理職よりも、自分の専門性が活かせる今の仕事の方が能力を発揮できるので、このまま専門職でキャリアを積ませてください。」
「うちは共働きなので、家事も育児も二人でやることに決めています。なので管理職になってさらに仕事や責任が増えるのは困ります。」
「わたしは管理職になる自信がないです。正直、人の上に立つのは苦手ですし、みなさんにご迷惑をおかけすることになるので……」
と断るケースが多いようです。
私も管理職にならないかと声をかけてもらうことがありました。
急な話で咄嗟に前向きに検討してみますと答えたその日、私は仕事で凡ミスをする、仕事中上の空でお客様の話をまともに聴けないなど、明らかに精神的に具合が悪くなりました。
なぜそうなるかについて考えてみました。
「前向きに考えます」の言葉と自分のきもちが逆であったのだと考えました。
他の人に嘘をつくことはありませんか。
人を喜ばせるために嘘をつくこともあるでしょう。
でも自分の気持ちに嘘をつくことは絶対にしてはいけないのです。
自分の気持ちに嘘をつくことで他の人が利益をもたらされることはあるでしょうが、それは自分を犠牲にしていることが多いからです。
今回の場合もそうで、管理職やらないかに対して前向きに検討してみますと自分の心と逆のことを言ったからこそメンタルに不調をきたしているのです。
周りは助かるかもしれませんが、それは自分を犠牲にしていると考えたのです。
管理職にならない 2つの理由
理由1管理職になることで会社に時間が奪われてしまうのが嫌だったから。
管理職になっても定時に帰って家でプライベートの時間も確保ができているなんて人もいるのかもしれません。
しかし多くの人はそれができていません。
私の上司で私より早く帰る人を今まで今見たことがないです。
日本の場合は特にそうではないでしょうか。
空気を読む文化のおかげで、部下を全員帰宅させてから最後に上司が帰るのがイメージが根付いています。
個人的には上司がさらっと定時に帰るの万々歳ですが、実際にはそうなっていないし組織がそうさせてくれない風潮が拭えていないのが現状です。
理由2部下の指導やケアのために時間や労力を取られてしまうのが嫌だったから。
以前の管理職に対して仕事上の不満や愚痴を話しその管理職が2~3時間も定時を過ぎて話を聞いていたと言うことがありました。
もちろん時間だからと断れる人もいるでしょうが、実際には自分の思い通りにならないことで怒りをぶつけてくる人、多弁で話を遮るのが難しい人、聞いてくれないのならもう辞めてやるなど脅迫めいた人もいる。
お客様からのクレームでもこう言うことはゼロではないですが、従業員でもそれは同じ。
従業員が辞めてしまうのは会社にとって労力・金銭面でもより大きなマイナスになるのでより対応を慎重にしようという思いもあるでしょう。
なんて言ったって人がしっかり働ける存在に成長させるために会社は何百万円と投資をしているのですから。
以上から私は管理職になるにあたりデメリットが多いと思います。
まとめ 管理職をやりたい人に任せましょう。あなたが背負う必要はない。
このデメリットよりもいいメリットがあるのであれば管理職になるのもいいでしょう。
例えば、今の上司が楽しそうに働いていて憧れている、給料が上昇幅が大きい、会社のためなら粉骨砕身できる、妻が専業主婦で家にできるだけ帰らず仕事をしていたい、仕事が好きでずっと会社にいることができるなどでしょう。
今の時代は管理職になりたくない人が管理職になりたい人を上回った時代です。でも管理職になりたい人はなりたくない人に比べて少し少ない程度ですから30~40%くらいの人はなりたいと思っているのです。そういう人に任せていいのです。
自分は自分、他人は他人なのですから。
今管理職の人だって辛ければやめてもいいと言うことですよ。
ここまで読んでいただきありがとうございました。